H2A型
ロケットが、小惑星探査機「
はやぶさ2」を搭載し、12月3日午後1時22分4秒、鹿児島県「種子島宇宙センター」から、打ち上げられた

「
はやぶさ2」は、小惑星「1999 JU3」を目指し、アロアロヨシさんの子供のころには、夢のエンジンと言われた、イオンエンジンで、総航行距離、約52億キロを旅し、2020年に帰還する、
壮大な、宇宙旅行に、旅立った
H2A型
ロケットは、同日午後3時9分、「
はやぶさ2」を予定の軌道に切り放し、その役目を終えた
この「
はやぶさ2」を、宇宙空間に押し上げた、H2A型
ロケットは、日本の国産で、1955年、「日本の宇宙開発・
ロケット開発の父」と呼ばれた、糸川英夫(1912-1999)のペンシル
ロケットから、開発がスタートしました
それより30年ほど前、1926年、アメリカのロバート・ハッチングズ・ゴダード(1882-1945)により、世界で初めて、本格的な
ロケットが登場しました
彼は、「ロケットの父」と呼ばれ、液体燃料を用いたロケットを開発し、ロケット工学の草創期に貢献しました
子供の頃、H・G・ウェルズのSF古典『宇宙戦争』の本を読んで、興味を持ち、ロケット工学の道を、歩んだのです
ゴダードと、彼が開発した液体燃料ロケット ↓

その後、ロケットは実用化され、悲しいかな、第二次世界大戦が、最初の舞台となるのです
これが、ロンドン市民を恐怖のどん底に叩き込んだ、ドイツの報復兵器、「V2」です ↓

超音速で、何の前触れもなく、飛来し、仰撃不可能なため、ロンドン市街地他に、甚大な被害を与えた
V2は、ドイツの、ヴァルター・ロベルト・ドルンベルガー(1895-1980)、ヴェルナー・フォン・ブラウン(1912-1977)らによって、開発されました
戦後、この二人は、未発射のV2と共に、アメリカに渡り、ロケットの開発に協力、その後の、月着陸へと、つながって行くのです
一方、ソ連も、V2と技術者を、連れ帰り、世界初の人工衛星スプートニク、有人宇宙飛行を実現しました
ガガーリンの、「地球は、青かった」の名セリフとともに、ソ連は、ロケット開発を、一歩リードしたのです
その後、アメリカとソ連の、抜きつ抜かれつの、ロケット開発競争はすさまじく、国の威信をかけて行われました
ドイツのルーツとは別に、独自の進化を遂げた、日本のロケット開発は、糸川英夫のペンシルロケットから、始まります
これです ↓ 太いボールペンに、羽を付けただけ? (ごめんなさい)

ロケットの理論を、1からの実験より確かめ、積み上げ、やがて、世界に誇る、日本のロケット技術へと、つながっていくのです
糸川教授は、このちっちゃなペンシルロケットを、大型ロケットを打ち上げる時と同じように、大真面目でカウントダウンし、打ち上げたというエピソードが残っています
アロアロヨシさんは、子供のころ、科学が好きで、ファーブルや糸川英夫が、あこがれでした
ゴダードは、H・G・ウェルズのSF古典『宇宙戦争』の本でしたが、アロアロヨシさんは、この映画版を見て、宇宙への夢を持ち始めました
田舎の物置小屋を、自分専用にして、「ゴッホ研究所」と表札を掲げ、生き物を飼って、観察したり、模型飛行機を作ったりして、将来は科学者になろうと、夢を見ていました
本当は、「ゴッホ」ではなく、「
コッホ研究所」が正しいと、大人になってから、知りましたけど
そのころ、模型店で、タイガーの固体燃料ロケットエンジン「ロケッティ」というのを売っていました
当時、400円だったと思います
これが、「ロケッティ」 右が本体、左が固体燃料です ↓

「ロケッティ」は、固体燃料を装填し、導線に火をつけ、固体燃料が燃え出したら、導線の燃えカスを引き抜くと、発射となります
最初、太さ6mm角、長さ30cmくらいの角材の先端に、ロケッティを取り付けました
ガラスのビンを、半分くらい地中に埋めて固定し、発射台としました
そこに、ロケットを差し込んで、点火!
白煙を吐きながら、放物線を描いて、20mほど先まで、飛行しました
本物のように、シューっと音を立て、白煙を吐きながら飛んでいくロケットに、アロアロヨシさんの姉「マーちゃん」の名前をもじって、「マーチン」と命名しました
「マーチン」の成功に、気を良くしたアロアロヨシさんは、次に、ロケットらしい形をした「ミックン」の製作に取り掛かりました
これはアロアロヨシさんの、甥の名前「みっくん」をそのまま使ったもので、バルサ材をロケット型に組み立て、4枚のフィンを取り付け、自立型にしました
当時の写真が無いので、お見せできませんが、アロアロヨシさんは、これがかなり自慢で、友達を呼んで、発射実験をしました
結果は、完全な失敗で、「ミックン」は、ロケットの噴射が最大になり、飛び上がる直前に、パタンと倒れてしまいました
発射台などを、いろいろ工夫したのですが、ダメで、結果、総重量に対して、ロケットの発進時の推力が足りないことが判りました
残念ながら、ここで、アロアロヨシさんの壮大な(?)宇宙飛行の夢は、挫折してしまいました
「
はやぶさ2」が帰還するのが、2020年、東京オリンピックの年ですね
健康に気を付けて、頑張って、あと6年、首を長くして、待ちましょう
参考DVDはこちら2003年に打ち上げられ、数々のアクシデントを乗り越え、2010年に帰還。地球重力圏外にある天体の、固体表面に着陸してのサンプルリターンに、世界で初めて成功した「はやぶさ」
感動の映画『はやぶさ/HAYABUSA』のDVDは、こちらから購入できます
→
はやぶさ/HAYABUSA [DVD]
『ロケットの父』ゴダードが、原作で読んで、ロケット工学の道を歩み始めたといわれる、H・G・ウェルズのSF古典『宇宙戦争』を映画化した
製作:『地球最後の日』のジョージ・パル、監督:バイロン・ハスキン、主演:ジーン・バリー
映画『宇宙戦争』のDVDは、こちらから購入できます
→
宇宙戦争 CCP-156 [DVD]
スティーブン・スピルバーグによる『宇宙戦争』のリメイク版も、最近、公開されました
アロアロヨシさんは、旧作品のほうが面白いと思いますが、見てみたい方は、DVDを、こちらから購入できます
→
宇宙戦争 [DVD]
tag : ロケットはやぶさ