「まだまだ寒いですね」と、過ごしていたら、
立春 [1] になっていました
立春は、二月四日から十七日ころで、二十四節気 (にじゅうしせっき) の一つ、旧暦では一年の始まりです
春は暦で、「寒さが増さなくなった時期」と定義されたため、春の始まり、立春は、寒さが底を打った時期、ということになります
ですから、これから段々と暖かくは、なるのですが、しばらくは、寒い日が続くのです
「春は名のみの、風の寒さよ・・・」、唱歌「早春賦 (そうしゅんふ)」を口ずさんでしまう、今日この頃、早朝、起きるのが、まだまだつらいですよね
ところが、先人たちは、寒い早朝のなかに、春の兆しを見つけ、楽しんでしまいました
清少納言の「枕草子」に、
原文:
「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎはすこしあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。」
通釈: [2]
春のけしきの中では夜明け方 《がおもしろい》。だんだん白々 (しらじら) と明けてゆく山の外郭 (がいかく) のあたりの空がすこし明るくなって、そこに紫がかった雲が細くたなびいている、《そういうけしきがよい》。
と、書かれています
冒頭部分の書き出し、春の節で、たいへん有名な、清少納言の自然に対する鋭い観察力と、感性が感じられる文章です
学校で習った時は、「そんなもんかなあ」という程度で、感動も何もありませんでした。
しかし、だんだんと歳を重ねて、何度も何度も、春の早朝を見慣れていくうちに、夜が白々と明け始めるころの、空と雲の色、淡い薄紫の良さが次第に分かるようになり、なるほどと思うようになってきたのです
東雲 (しののめ) ですね
夕焼けのように、濃い色ではなく、淡い、何という美しい色でしょうか
アロアロヨシさんは最近、その色の、陶器を見つけました ↓ これです

銘はそのものずばり、「春はあけぼの」 [3]
兵庫県の陶芸家、森野知子さんの抹茶茶碗、 アロアロヨシさんの好きな、萩焼で表現しています
森野さんは、日本の風景や美しさを取り入れた作品を、数多く作陶しています
というわけで、
アロアロヨシさんの♪古文シリーズ、第3弾でした
いやあ、古典文学というは、本当に良いものですね
もっと、古文の時間に、勉強しておけばよかったと思っている、今日この頃の、アロアロヨシさんです
寒い寒いと言っていても、立春となり、少しずつ暖かくなって、春らしくなってきます
暦を見ながら、季節を感じる
日本って、ほんとに、良いですね。
アロアロヨシさんは、あなたを、「
日本に生まれて良かったな党」にするために、日夜、ネタを探し続けるのです。
一緒に、日本を楽しみましょう。
脚注:
[1]
立春(りっしゅん)2月4日~17日頃
[2] 「枕草子」浅尾芳之助・野村嗣男 共著 日栄社版
[3] 抹茶茶碗「春はあけぼの」は、14,040円と、ちょっと高めですが、春を感じながらの茶の湯は、格別です
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