アロアロヨシさんの♪映画ブログ、「封切り映画編」の7番目は、
『王妃の館』です
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見てきました『王妃の館』 [1]
いやーあ、面白かったですねえ
「人生は小説よりも喜劇なり」 [2]
浅田次郎自身が、「映画化は不可能」と語っていたが、脚本家・谷口純一郎・国井桂、監督・橋本一の手によって、奇跡の映画化が、実現しました
監督は、『相棒シリーズ』の、橋本一
脚本は、『少女たちの羅針盤』の谷口純一郎、『虹色ほたる~永遠の夏休み~』の国井桂
音楽は、第30回・第35回日本レコード大賞編曲賞を受賞した、佐藤準
撮影は、日本人スタッフと、現地のフランス人スタッフが、22日間に渡り、共同で行い、歴史豊かな、気品に満ちた、美しいパリ・ルーブル美術館・ヴェルサイユ宮殿を背景に、華麗な映像に仕上げています
主演は、『熱中時代』の教師役でブレイク、現在、同じ右京の名前で出演の「相棒シリーズ」が人気の、水谷豊

『王妃の館』、原題も同じ、「王妃の館 [3] 」
17世紀フランス・パリ、太陽王ルイ14世によって建てられ、300年の伝統を守る、「シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ」(王妃の館)
水谷豊扮する天才小説家と、10人のツアー客、「王妃の館」従業員も参加の、
ありえへん、ドラマを展開します
アロアロヨシさんの♪おすすめ名シーン作品すべての中に、名シーンが数多く登場するが、たった1つ上げるとすればここでしょう
300年の歴史ある、シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ従業員が、
ありえへん、ダブルブッキングツアー詐欺に加担
ツアー客が出かけた直後、部屋の入れ替えを、大急ぎで行うところは、小説では表現できない、面白さです
やはり、パリはエスプリの街
よくまあ、「シャトー・ドゥ・ラ・レーヌの名前に傷がつく」、などと言わず、許可したものですね
アロアロヨシさんの♪お見逃しなく何といっても、パリ、ルーブル美術館、ヴェルサイユ宮殿の、フランス人スタッフの協力による、ロケの素晴らしさを、劇場の大画面で、堪能してください
登場人物の、コメディの面白さに気を奪われて、ついつい、見逃してしまいます
お気をつけて!
原作の面白さを巧みに引き出した、脚本と演出、見事な映像美、
水谷豊の好演、
ラストの素敵な音楽は、ぜひ、映画館の大画面とサウンドトラックで、堪能してください
【作品情報】
2015年/日本
原作:浅田次郎「王妃の館 上・下」(集英社文庫)
監督:橋本一
脚本:谷口純一郎、国井 桂
音楽:佐藤 準
撮影:日本人スタッフと現地フランス人スタッフの共同作業
エンディング曲:小野リサ「PLAISIR D'AMOUR(プレジール ダムール)」(愛の喜び)
出演 :
俳優 | 役名 | キャラクター |
---|
水谷 豊 | 北白川右京 | 205号室 スランプの天才小説家 |
田中麗奈 | 朝霧玲子 | 屋根裏部屋 倒産寸前の旅行会社社長 |
吹石一恵 | 桜井 香 | 202号室 傷心の美人OL |
I尾上寛之 | 戸川光男 | 屋根裏部屋 旅行会社添乗員 |
青木崇高 | 近藤 誠 | 201号室 カタブツ&熱血警察官 |
中村倫也 | クレヨン | 201号室 ショーパブの女装スター |
安達祐実 | ミチル | 201号室 クラブのホステス |
山中崇史 | 香取良夫 | 205号室 ベテラン文芸編集者 |
野口かおる | 早見リツ子 | 205号室 文芸編集者 |
緒方直人 | 金沢貫一 | 201号室 成金実業家 |
石橋蓮司 | 丹野二八 | 202号室 元詐欺師 |
安田成美 | ディアナ | ルイ14世の寵姫 |
山田瑛瑠 | プティ・ルイ | ディアナの息子 |
石丸乾二 | ルイ14世 | フランスの太陽王 |
|
原作には登場するが、映画には出てこない夫妻が2組いる
岩波夫妻:
元夜間高校の教諭とその妻
夫はかつてゼロ戦乗りだったという過去を持つ
下田夫妻:
工場経営が破綻し、数億の借金を抱える中年夫婦
心中目的で有り金はたいてパリへ
これらの人が入ってくると、もっと話がふくらんで、面白くなるのですが、上映時間の制限で、残念ながら、脚本で割愛されました
アロアロヨシさんの♪チョットおまけ:
最後の最後に、館内の明かりが点くまで、帰らないでね
理由
エンディングに、小野リサが、フランス語で、「PLAISIR D'AMOUR(プレジール ダムール)」(愛の喜び)を、歌い上げます
ボサノバの第一人者、小野リサが、『王妃の館』のために、自ら選んだ曲です
小野リサは、この曲をなぜ選んだか、語ります・・・
「登場人物達の人生の
光と影、起死回生のネガツアー&ポジツアーの
光と影、シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ(王妃の館)の
光と影、さまざまな
光と影を、シリアスにもコミカルにも、描き出している作品に、とても引き込まれました
PLAISIR D'AMOURの歌詞に、
"愛の喜び それは一瞬の輝き
愛の苦しみ それは一生の痛み"
と、あります
愛にも、
光と影があり、このような曲で、映画の締めくくりができたなら、ご覧になったお客様が、いろいろな
光と影を、前向きに受け入れられるのではないかと思いました」
光と影、マクロビオティックの陰陽理論に通じます
光が陽、影が陰、浅田次郎が独特のペン運びで、見事に具現しています
水谷豊も、コメントを入れています
「映画『王妃の館』のテーマソングを、小野リサさんが歌ってくれる
しかもフランス語で
『王妃の館』チームにとって、何と贅沢で素晴らしい事が、起きたのでしょう
個人的にも、興奮覚めやらず、幸せ気分に浸っています」
メロディラインが、どっかで聞いたような感じがあるとお思いになる方、エルヴィス プレスリーの、「好きにならずにいられない」のモチーフとしても使われています
流れるようなストリングスのあと、エキゾチックなコーラス、小野リサが、ゆっくりと、語り掛けるように、歌い始めます
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映画「王妃の館」オリジナルサウンドトラックアロアロヨシさんの♪原作先・映画先原作を読むのが先か、映画を見るのが先か、いつも悩むところですが、今回は、
絶対に、原作を先に読むのを、おすすめします
実は、今回、友人と二人で出かけたのです
アロアロヨシさんは、原作を既に読んでおり、どんな風に映画化されるのか楽しみでしたが、友人は、読んでなく、全く知識無しに見たのです
結果、友人のコメントは、「面白かったけど、意味がよく分からなかった」とのことでした
アロアロヨシさんは、一つ一つの意味が、小説の浅田次郎の筆により、完全に理解されており、監督の演出と俳優の演技、映像と音楽を堪能した次第です
今回は、浅田次郎の小説「王妃の館」を読んで、映画を見て、音楽を聴いて、初めて、最高のエンタテインメントとして完結するものです
ということは、たいへん言いにくいのですが、映画で全てを表現できていないということになります
たいへん良くできた映画なのに、ちょっぴり、残念ですね
脚注:
[1]
映画「王妃の館」公式サイトはこちらから
[2] イギリスの詩人バイロンの『ドン・ジュアン』にある、「事実は小説よりも奇なり」英語"Fact is stranger than fiction"仏語"La réalité dépasse la fiction"のもじり
[3] 「王妃の館」浅田次郎 - 集英社文庫
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