アロアロヨシさんの♪映画ブログ、「
封切り映画編」の2番目は
『蜩ノ記』 (ひぐらしのき)です
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時代劇は最近、年配の方向けの 『雨あがる』 などの渋い本格的なものから、若者向けの 『るろうに剣心』 などの娯楽作品まで、かなり充実し、人気が高まっています
そんな中、葉室 麟(はむろりん)の直木賞受賞作品 『蜩ノ記』 が、黒澤明監督の愛弟子・小泉 堯史(たかし)監督、黒沢組のスタッフにより、本格的な正統派時代劇となって、封切られた

物語は、豊後の国(現在の大分県)、羽根(うね)藩
岡田 准一扮する檀野庄三郎(だんのしょうざぶろう)は、些細な争いから、親友の青木崇高(むねたか)扮する信吾と、刃傷沙汰を起こしたが、幽閉中の元郡奉行、役所広司扮する戸田秋谷(とだしゅうこく)の監視役を命ぜられ、切腹を免れた
戸田秋谷は7年前、寺島しのぶ扮する藩主の側室・お由の方(後・松吟尼)と不義密通し、目撃した小姓を切り捨てた罪で、切腹を命じられた
切腹の期限は、その日より10年後とし、それまでに、編纂途中であった羽根藩家譜を、完成することを命じられた
期限を3年後に控えたある日、庄三郎は、秋谷一家が暮らす、向山村(むかいやまむら)へ入る
原作はここから始まるが、映画のオープニングは豪雨
城内の御用部屋で、庄三郎と信吾の格闘シーンから始まり、観客をぐいぐいと、物語の中へ引き込んでいく
小泉監督の本領発揮と言えよう
家譜編纂の過程で、秋谷は、藩の重大な秘密を握っていた
秋谷と、原田美枝子扮する、妻・織江のほのぼのとした夫婦愛、家族愛
庄三郎と、堀北真希扮する、秋谷の娘・薫との初々しい恋
人間同士の崇高な絆
日本人の美しい礼節、移ろいゆく四季折々の風景の中、美しくも切迫したシーンが展開し、庄三郎が抱いた疑惑、秋谷の備忘録 「蜩ノ記」 を交えながら、物語がミステリー風に、進行していく
アロアロヨシさんの♪おすすめ名シーン作品すべての中に、名シーンが数多く登場するが、たった1つ上げるとすればここでしょう
ラストの切腹の日、秋谷と織江、借景の山々が重なる庭を眺めながら、
秋谷「きょうも暑くなりそうだな」
織江「さようでございますね」
原作は、このままの会話だが、映画では二人の間に、蜩の鳴き声が入り

秋谷「きょうも暑くなりそうだな」
カナカナカナカナカナカナカナカナ・・・・・・
織江「さようでございますね」
となる
小泉監督の豊かな感性を感じさせる、名シーンと言えよう
原作は2012年第146回直木賞選考会で、満場一致で選ばれた、葉室麟 「蜩ノ記」 [1] 。浅田次郎に絶賛された。
『雨あがる』 『博士の愛した数式』 の:小泉堯史が脚本・監督
ワクワクのストーリー展開と、
全てが凝結したラストシーンは、ぜひ、映画館でご覧ください
原作:葉室麟 「蜩ノ記」(祥伝社刊)
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キネマ旬報SPECIAL 秋の増刊号 【表紙】 映画「蜩ノ記」
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キネマ旬報SPECIAL 秋の増刊号 【表紙】 映画「蜩ノ記」 主演:役所広司、岡田准一
監督:小泉堯史
脚本:小泉堯史、古田求
音楽:加古隆
撮影:上田正治、北澤弘之
脚注:
[1]
蜩ノ記 - Wikipedia『蜩の記』公式サイトは、こちらから ↓
http://www.higurashinoki.jp/index.html
tag : 封切り映画
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